指導者を対象として行い、主として技能、技術を身につけるための定型外訓練。
県連盟や地区の主催によって開催されることが多く、例えば、野営の技術、野外調理法、読図法、救急法、結索法、信号、営火、歌・ゲーム、野草、星座などの主としてスカウティングの技能や知識などを研修する。
技能章課目の中から、自分の趣味や特質に合わせて自由に選択して修得し、考査を受けて授与される。
技能章は専門的な段階の技能修得を目標にしているので、その内容はボーイスカウト(ボーイ隊)の進級課目や特修章課目に比べれば、幅広い分野と高度な内容になっている。そのためボーイスカウト段階では技能章修得の有無は菊スカウトに進級する場合を除き、直接進級に関係しない仕組みになっている。
ボーイスカウトの2級スカウトになれば技能章課目に挑戦することができ、取得した場合はベンチャースカウトになったときの進級に生かされることになる。
ベンチャースカウトの進級では技能章の取得が必要である。
富士スカウトになるには、野営章及び救急章を含め5個以上の技能章の取得が必要とされています。
(野営章を取得するためには「炊事章を有すること。」が条件となっています。)
平成26年4月現在技能章は、野営、野営管理、救急、炊事、水泳、案内、エネルギー、介護、看護、 手話、世界友情、通訳、点字、園芸、演劇、音楽、絵画、華道、茶道、写真、書道、竹細工、伝統芸能、文化財保護、木工、安全、沿岸視察、家庭修理、環境衛生、コンピュータ、 裁縫、搾乳、自動車、事務、珠算、消防、信号、森林愛護、洗濯、測量、測候、鳥類保護、釣り、溺者救助、電気、天文、土壌、農機具、農業経営、簿記、 無線通信、有線通信、養鶏、養豚、ラジオ、わら工、アーチェリー、オリエンテーリング、カヌー、自転車、スキー、スケート、漕艇、登山、馬事、パワーボード、ヨット、武道・武術 環境保護 の69種類がある。
過去には、ボーイスカウト向けの技能章(少年技能章39種類)とシニアースカウト向けの技能章(年長技能章47種類)があり、それぞれ進級するために必要な技能章が決められていた。
現在の技能章は、より高度な内容をもつベンチャースカウト向けの技能章に統合された。技能章のデザインも過去の年長技能章のデザインを踏襲している。
【技能章の種類・デザイン】 平成26年現在69種類
野営 | 野営管理 | 救急 | 炊事 | 水泳 | 案内 | エネルギ- | 介護 | 看護 |
手話 | 世界友情 | 通訳 | 点字 | 園芸 | 演劇 | 音楽 | 絵画 | 華道 |
茶道 | 写真 | 書道 | 竹細工 | 伝統芸能 | 文化財保護 | 木工 | 安全 | 沿岸視察 |
家庭修理 | 環境衛生 | コンピュ-タ | 裁縫 | 搾乳 | 自動車 | 事務 | 珠算 | 消防 |
信号 | 森林愛護 | 洗濯 | 測量 | 測候 | 鳥類保護 | 釣り | 溺者救助 | 電気 |
天文 | 土壌 | 農機具 | 農業経営 | 簿記 | 無線通信 | 有線通信 | 養鶏 | 養豚 |
ラジオ | わら工 | ア-チェリ- | オリエンテ-リング | カヌー | 自転車 | スキー | スケート | 漕艇 |
登山 | 馬事 | パワ-ボ-ト | ヨット | 武道・武術 | 環境保護 | 「華道章」 平成15年4月新設 「武道・武術章」 平成15年4月統合新設 (平成16年4月以降:「剣道・柔道・相撲・拳法・空手道・弓道」各章を「武道・武術」に統一) 「環境保護章」」 平成25年4月新設 |
スカウトが行う姿勢(気をつけ、休め)、敬礼(挙手の敬礼、立礼)、いやさか、カブの祝声、スカウトサイン、カブサイン、ビーバーのサイン、握手、仲良しの輪、集合(縦隊、U字型)、カブコール、解散などの動作のこと。
イギリスの文豪 ラジャード・キップリングの書いた物語。
キップリングは、この本で1907年にノ一ベル文学賞を受賞している。
キム(キムポールオハラ)は、インドに駐留していたアイルランド連隊の軍曹の息子で、彼が小さいときに父母に死に別れ、叔母の世話になっていた。
遊び仲間がみんな土地の少年だったので、彼はインドの言葉を覚え、その地方の風習をよく知るようになった。彼は冒険好きであった。
しばらくして、キムは、政府の情報部員で宝石商のラーガンという人と知り合った。ラーガンは、キムが土地の風俗習慣をよく知っており、機敏なのに目をつけ、役にたつ情報部員にできると考えた。
ラーガンは、キムにいろいろな宝石を1分間見せて、布でおおい、どのような宝石が何個あったかをテストした。何回かの訓練の後、キムは大切な注意力と記憶力の技能を身につけた。
このキムのはなしから、ボーイスカウトの訓練で行う「キムス・ゲーム」のアイデアが生まれた。キムは、その後、いろいろな訓練を受け、立派な情報部員となり、ある時は「こじき」に変装したりして大きな手柄をたてた。
「キム」の物語から生まれたスカウトの感覚訓練を行うゲーム。
24個の品物を1分間見せて、そのうち16個以上を記憶していれば合格。
以前のボーイスカウトの2級スカウトの考査課目であった。
ギヤーは器具、部品、道具のことで、ギヤーボックスは道具箱、教材箱のことを指す。
イギリスのギルウェルパークの実修所で研修に必要な用具を人れる箱を「ギヤーボックス」と呼んでいたものが日本に伝わった。
イギリスのスカウティングでは各班の箱は「パトロールボックス」、カブスカウトの組の箱は「シックスボックス」(カブスカウトの組は6名であることから、組のことをシックスと呼ぶ。)ゲーム用の道具箱は「ゲームボックス」という。
スカウトがキャンパーとして野営をするときに気をつけて守るべき事柄。
・ 木陰、水、薪、スカウトの目のつくところ。
・ 夜は下着を着替えて眠れ。
・ キチンと整頓されたテントはスカウトのテントだ。
・ 朝の水浴、それは心までさわやかにする。
・ 軽い衣類は皮膚を強くする。
・ 食器、炊事道具の清潔は料理をおいしくする。
・ 眠るテントは食堂に使わない。
・ 腹8分目。
・ 野営地外では必ず正装のこと。
・ 風通りのよいテントの夢は、いつも楽しい。
・ 昨日より今日、今日より明日、最後の時まで美しくする野営地。
・ 一日一善、沈黙の修行。
・ 夜はテントの張り綱をゆるめて眠れ。
・ 最悪の天候を常に思え。
・ 乾いた薪少量を常にテント内に残すこと。
・ 雨降りに備えて、まず溝を掘ること。
・ 缶詰より新鮮な野菜。
・ 残り物はよく焼いてから埋める。(環境問題に十分配慮して。)
・ 共同の物には一層の注意を払って大切にする。
・ 米一粒にもスカウトの心がわかる。
・ 晴れた日にはすべての物を乾かせ、チントの中までも。
・ 消灯の後は寝息がもれるだけ。
・ 閑時作業は工夫が第一
・ 残すものは感謝だけ、元通りにして去るべきだ。
キャンプをすること。キャンプ活動のこと。
キャンプの語源はラテン語の Campon「同志と共に共同生活をする。」からきている。
「野営基準」のこと。
スカウトキャンプを実施する上で、守らなければならないことがらの基準。
出発までの計画、準備、携行品、備品、食事の献立、プログラム、キャンプサイトの配置、設営、野営工作物、日課、健康と衛生、撒営、清掃、野営地に対する感謝、野営具の格納などがある。
「野営」のこと。(舎営も含む。)
本来はテントを使って宿泊する野外活動のことをさすが、主にカブスカウトが行う「デイキャンプ」のように宿泊を伴わず、野外炊事や縄結びなどをプログラムにした日帰りキャンプもある。
【用例】
班キャンプ、隊キャンプ、グリーンバーキャンプ、固定キャンプ、移動キャンプ、短期キャンプ、長期キャンプ、桃戦キャンプ、アドベンチャーキャンプ、カブのキャンプ、サマーキャンプ、デイキャンプ・・・など
キャンプ生活て、食べる、寝る、ということの最小限のものに加えて、生活をより豊かに快適にするために考案される付帯設備のこと。
その多くは一般に野営工作などといわれているが、本当は工作と言うより、むしろそのための考案である。
野営工作のこと。「キャンピングクラフト」ともいう。かまど、食器棚、調理台などの工作をすること。
類似語に「キャンプギャゼット」がある。
写真は、作成中の 「立ちかまど」
キャンプを行っている場所のこと。
キャンプ生活をしている区域。
「営火」のこと。
ボーイスカウトのキャンプファイアはスカウト道場の一部であって、無礼講ではない。
キャンプファイアのプログラムの要素として、四つのSがある。
Songs,Stunts,Stories,Showmamship
県連や地区が行う野営大会のこと。
元はアメリカのスカウト用語で、キャンプ技能を隊毎に行う大会を意味する。
日本では内容にかかわりなく、県・地区が行うキャンプ大会を一般的にキャンポリーと呼んでいる。
日常的な身近な問題をQC(品質管理)の手法を用いて分析し、具体的な改善策を自主的に取りまとめ、提案し実施するための少人数のグループ組織。
正式名称は中央教育本部という。
日本連盟の目的及び基本方針並びに諸規約に従い、日本国内におけるボーイスカウト運動を保護し、その反映を増進する責務を持ち、運動の普及、教育計画の策定、指導者の養成、国際行事への協力、必要な施設の設置、図書・雑誌の刊行、需品の調製・供給などの事業を行う。
教育本部には中央審議会、中央名誉会議及び各種委員会を設けている。
ウッドバッジ訓練のコースがギルウェルパークで行われたことから、ウッドバッジ訓練コースの別の名称として使われた。
日本では昭和32年より昭和44年までウッドバッジ訓練コースが開かれ、日本ギルウェルコースと呼んだ。
ウッドバッジ実修所の修了者のみ着用できるネッカチーフ。
ギルウェルパークの寄贈者、マクラーレン家のキルトの紋様(格子じまの家紋)であるタータンチエックの布章(パッチ)がつけられ、表面は肌色に近い目だたない色、裏は指導者としての情熱を示す赤色になっている。
最初、ギルウェルで実修所が開設されたとき、マクラーレン家のタータンチエックを寄贈者マクラーレンに対する礼儀としてスカーフに用いていた。その時代そのようなものを制服につけるのは金のかかることであった。
その後、マクラーレン家のタータンはパッチとして、スカーフの先端に縫いつけるだけのことにし、1924年からはウッドバッジをもらった者にのみ、このスカーフを使用できるよう制限した。
1919年、当時のスコットランドの地区コミッショナー、W.F.マクラーレンが指導者訓練の場として寄贈した108エーカー(約9万坪)の土地。
イギリスのロンドン東部、エッピングの森の端、チンフォドにある。
この付近一帯は、その昔、1540年頃のエドワード6世の時代には貴族の狩場であった。なだらかな草原の起伏に川や森という、すばらしい環境のこの土地がボーイスカウトイギリス連盟のものになったのは1919年(大正8年)のことである。
1919年9月には、ウッドバッジコースと呼ばれる指導者のための第1回実修所が開設され、イギリス各地から19名の実習生が人所した。こうして今では世界のスカウト、指導者から憧れのメッカ、なつかしの古巣と慕われるようになった。
ベーデンパウエルは、このマクラーレンの好意に感謝するため、ギルウェルスカーフを作り、その表にマクラーレン家のキルトの紋様をつけ、末水く感謝することにした。
ギルウェルパークの主な施設は、本館のギルウェルホール(白いペンキ塗の2階建て。別名ギルウェルのホワイトハウスとも呼ばれる)納屋(ギルウェルて初めて建てられた2階建ての古い建物。正面屋根の下に、佐野常羽が寄贈した日本製の丸い時計がある)、雨アフリカハウス(南アフリカのスカウトから寄贈されたもの。売店、暗室、スタッフの控え室)、アマチュア無線局(G3WGP,GB3GPのコールサインで、ギルウェルから全世界のスカウトハムとの交信が行われる)、バックホリデーセンター(ロンドンのカブ隊の指導者から寄贈されたもの)、B-Pスカウトギルドナショナルセンター(宿泊施設として使用)、コルクフォン国際センター(講義室、スタッフルーム、国際会議もできる)、協会、ギドニー小屋(ギルウェルの初代所長のフランシス・ギドニーを記念して建てられた)、バッファロー像の芝生(無名のスカウトの善行に感謝してアメリカ連盟から寄贈されたバッファロー像がある)、爆弾の池(第2次世界大戦の時、トイツから打ち込まれた爆弾のあとに水が貯ってできた)、マオリの門(ニュージーランドのスカウトから寄贈されたもの)、屋外プール、ビックマック時計台(ギルウェルの管理人であったマックさんが寄付したもの)、スカウタークラブ(指導者達の談話室や休憩室)、病院、トレーニンググラウンド(ウッドバッジコースのための広場)、ボーイ・べンチャー広場(4000~5000名がキャンプできそうな広い草原。
ここは世界の標準時、グリニッチの子午線が通っている)、カブ広場(2000~3000人も人れるような草原)、メーリンソントレーニンググラウンド(班長訓練やボーイ・ベンチャーの隊キャンプに使われている)、ウイルソン小道(元ギルウェルの所長のJ.Sウイルソンを記念した小道)などがある。
ギルウェルパークがスポンサーとなって出す出版物を著した人の便宜上のペンネームとして用いられる。
日本連盟が発行している「HOW TO RUN A PACK」は、ギルクラフト著書、ボーイスカウト日本連盟訳となっている。
カブスカウトの選択課目のうち、どの分野からても10細目を履修する毎に矢章が与えられる。
当該学年で初めて与えられる矢章が金矢章である。
2つ目からはすべて銀矢章が与えられる。
従って、金矢章はカブスカウト3年間に最大3つしか与えられない。
金矢章は初めてもらう矢章の記念としての意味をもつ。
平成2年9月より「チャレンジ章」に代わった。